採用に苦戦する企業 2つの共通点
こんにちは!
株式会社 BeAuthの甲斐です。
「求人出してるんですけど、
応募が全然来ないんですよ・・・」
最近、老舗企業の社長から
こんな相談を受けることが増えました。
今まで採用で苦労したことなんてなかった。
地元では名の通った会社だし、
「あそこで働けたらいいね」って
言われることも多い。
なのに、いざ求人を出してみたら・・・
応募ゼロ。
「うちの会社、そんなに魅力ないのかな」
そんな風に悩む社長も多いんですが、
実は問題は別のところにあるんです。
衝撃的な気づきをくれた高校
先日、ある私立高校の
現地調査に行ってきました。
そこで広報の先生から聞いた悩みが、
まさに老舗企業の採用問題と
同じ構造だったんです。
「新しい取り組みはたくさんやってます。
でも、その価値が伝わらないんです」
ICT教育も探究学習も、
新しいカリキュラムや新制度を取り入れたり…
でも入学希望者が増えない。。。
この学校の問題を分析していったら、
2つの致命的なミスが見つかりました。
そしてこれ、
応募が来ない採用広告と
まったく同じだったんです。
みんなに好かれようとして誰からも選ばれない
1つ目の問題。
この学校のパンフレット、
こんな言葉ばかりでした。
「充実した学校生活」
「きめ細やかな指導」
「豊かな人間性」
・・・どこかで見たことありません?
そう、どの学校でも使えそうな
当たり障りのない言葉。
多くの印刷会社さんが提案してくる
「これなら誰にでも響きます!」
みたいなやつですね(笑)
でもね、よく考えてください。
「誰にでも響く」って、
結局「誰にも刺さらない」んです。
この学校、保護者にも生徒にも
同じメッセージを送ってました。
でも、進学実績を気にする親と
楽しい学校生活を夢見る15歳じゃ、
見てるものが全然違うでしょ?
老舗企業の採用も同じです。
新卒と中途採用。
技術職と営業職。
求めてるものが違うのに、
同じメッセージ送ってませんか?
「アットホームな職場です」
「やりがいある仕事です」
これじゃ誰も振り向きません。。。
同じ日本語なのに通じない現実
でも、もっと深刻なのは
2つ目の問題でした。
私立高校の先生たち、
保護者向けの説明は上手なんです。
だって大人同士だから。
同じ言葉で通じ合える。
でも生徒向けになると・・・
「本校では主体的・対話的で深い学びを
実践しており・・・」
15歳の子の目が
どんどん死んでいくんですよ(笑)
当たり前ですよね。
人生経験が全然違うんだから。
でも面白いことに、
教育のプロである先生方でさえ
この「翻訳」の必要性に
気づいてなかったんです。
老舗企業の採用広告見ても、
まったく同じことが起きてます。
「創業以来、顧客第一主義を貫き・・・」
「伝統の技術を次世代に・・・」
これ、60代の経営者には響くかもしれません。
でも20〜30代の若者には?
正直、何を言ってるのか
わからないんです。
目が滑る。
思考が止まる。
スルーされる。
ネガティブに捉えられるんじゃなくて、
そもそも「理解されない」んです。
同じ日本語なのに、
まるで外国語みたいに
伝わらないんですね。。。
74%増という衝撃の結果
じゃあ、どうすればいいのか。
実はこの私立高校、
この問題に気づいてから
すごい変化を起こしたんです。
最悪期の入学者数:135名
3年後:235名
なんと74%増!
何をしたと思います?
保護者向けと生徒向けで、
完全に別のメッセージを作った。
そして生徒向けは、
徹底的に「翻訳」したんです。
大人の言葉を、
15歳にもワクワクが伝わる言葉に。
たったこれだけ?
って思うかもしれません。
でもこの「翻訳」で、
今までスルーされてたメッセージが
ちゃんと心に届くようになったんです。
細かい仕事のように見えるけど、
広報物を1つ1つ、
この視点で改善していった結果です。
求人採用に使ってる文…翻訳されてますか?
老舗企業の強みを
変える必要はありません。
100年の歴史も、
確かな技術も、
地域との信頼関係も、
全部素晴らしい財産です。
変えるのは「伝え方」だけ。
相手の価値観、相手の言葉、
相手の人生経験に合わせて
「翻訳」するんです。
まずは今の求人広告を
20代の社員に見せてみてください。
そして聞いてみてください。
「これ、友達に勧められる?」
もし微妙な顔されたら・・・
それは「翻訳」が必要なサインです。
応募が来ないのは、
会社に魅力がないからじゃない。
その魅力が、
相手の言葉で伝わってないだけ。
老舗の価値はそのままに、
伝え方だけ今の時代に合わせる。
それだけで、
採用の景色は変わりますよ。