2026年4月7日 更新

「採用してもすぐ辞める」問題で、最初に見直すべきこと

Written By 甲斐慶彦 マーケター

「採用してもすぐ辞める」問題で、最初に見直すべきこと

この記事は、採用しても人が続かない。
その繰り返しに疲れてきた経営者さまや採用担当者さまの方に向けて書いています。

以前、ある会社の経営者からこんなご相談をいただきました。

「先月…3人採用して、3人とも1〜2週間で辞めてしまったんです。理由はみんな同じで、”思っていたのと違った”と。正直、精神的にかなりコタえています」

3人連続。しかも1〜2週間。面接をして、受け入れの準備をして、仕事を教え始めたところで「辞めます」と言われる。それが3回続くのはかなりシンドい体験ですよね。

採用にかけたお金も、面接に割いた時間も、入社手続きや教育係の手配、引き継ぎの段取りも、周囲のスタッフへの紹介も、全部なかったことになる。
しかもそれを3回連続で…。

実際、この経営者さんはメンタル的にもだいぶ疲弊していました

「入社後の受け入れ」を見直しても、解決しにくい理由

こういう状況に直面すると、多くの事業者がまず「入った後のこと」を見直そうとします。「何か対応に問題があったのでは?教育のやり方を変えたほうがよいか?もう少し丁寧にフォローしよう」と。

その姿勢自体はとても素晴らしいのです…。
ただ、1〜2週間で「思っていたのと違った」と言って辞める人に対して、受け入れ体制の工夫で引き止められるかというと、正直なところ難しい場合が多いです。

1〜2週間というのは、上司のマネジメントスタイルや会社の細かなやり方に不満を持つには短すぎる時間だからです。つまり「入社後に何かが起きた」というよりも、そもそも入社の時点でお互いの期待がズレていた可能性が高い。

言い方を変えれば、
「合わない人を採用してしまっていた」のが問題の原因だったりします。

「合わない人」を採ってしまう、本当の理由

では、なぜ合わない人を採用してしまうのか。

多くの場合、そうではありません。

面接で「この人、ちょっと違うかもしれないな」と感じる瞬間は、実はあるものですよね?
受け答えの雰囲気、仕事に対する考え方、こちらの説明への反応。
なんとなく引っかかるものがある。

でも、そこで「見送ろう」と判断できるかどうか。
ここに大きな壁があります。

「この人を断ったら、次いつ応募が来るかわからない」

この不安が、判断を鈍らせるのです。

応募が安定して来ない状況では、目の前の応募者を断ることが怖くなります。
多少の違和感があっても「やってみたらうまくいくかもしれない」「贅沢は言えない」「教育の中でよくなるかも」そう自分に言い聞かせて採用してしまう。
結果として、お互いにとって不幸なミスマッチが生まれてしまいます。

これは採用担当者の判断力の問題ではなく、
「断れる状態にない」という環境面の問題なんです。

「断れる状態」をつくることから始める

ここまで読んでいただくと気づかれると思いますが、「採用してもすぐ辞める」問題を解決するためにまず最初に取り組むべきなのは、入社後の受け入れ体制でも、面接テクニックでもありません。

応募が安定して来る状態をつくることです。

応募が安定して来るようになれば、面接で「ちょっと違うな」と感じたときに、見送るという判断ができるようになります。
「次がある」と思えるから、目の前の違和感に正直になれる。

さらに言えば、応募してくる方自体を「長く働いてくれる人」に寄せていくことができるとベスト。どんな人を雇いたいか、どんな情報を伝えるかによって、応募してくる方の層は変わります。

「誰でもいいから来てほしい」という状態から「こういう人に来てほしい、そしてちゃんと狙った人が来てくれる」そういう状態に変化させられれば「採用しても辞められてしまう」会社全体が疲弊してしまうこの負のループから根本的に解放されます。

実際に変わり始めた会社の話

冒頭でご紹介した「3人連続で辞められた」経営者の方とは、その後一緒に採用の組み立てを見直していきました。

今では、面接で違和感があったときに「この人は見送ろう」という判断もできるようになりましたし、「合わない人を断れてよかったですね」というこちらからのフィードバックも自然に受け止めてもらえるようになりました。

以前なら「でもせっかく来てくれたし……」と迷っていた場面で、落ち着いて判断できるようになった。

これができるようになったのも、応募の獲得単価は前年平均の半分以下になったからです。理想形として『欲しいときに求人広告を出せば、望む人を増やせる体制』が徐々にできつつあります。

「採用してもすぐ辞める」を繰り返していた頃とは、経営者の表情も、採用に向き合う姿勢も、明らかに変わってきています。

採用の悩みの「根っこ」を一緒に整理するところから

もし今、採用しても人が続かないという悩みを抱えているなら「入社後」を見直す前に、応募の入り口から順番に整理してみることをおすすめします。

問題の根っこがどこにあるかがわかるだけでも、次に何をすればいいかが見えてきますよ。

BeAuthでは、採用の悩みの整理からお手伝いしています。
「うちの場合はどうなんだろう?」と思われたら、お気軽にご相談ください。