2025年2月17日 更新

“それ違くない?”って思ったら、その違和感は正しい

Written By 甲斐慶彦 マーケター

“それ違くない?”って思ったら、その違和感は正しい

先日、こんな相談がありました。

「これまでいろんなコンサルさんに相談してきたんですけど…なんか違和感があって…」

事業主の方のその言葉に、どこか心当たりがありました。
言葉にできない違和感って、実は本質を突いていることが多いんですよね。

「できること」を押し付けるコンサルに要注意

その方の話を丁寧に聞いていくと、これまでにこんな提案を受けてきたそう。

「まずはSEO対策からですね!」
「CRMの仕組みを入れましょう!」
「セミナー集客で新規開拓を…」

ふむふむ。
確かにどれも王道っぽい提案。
でも、本当にそれが最適解なの?

実際にGAのデータを見せていただいて、事業の中身を聞いていくと…
「あれ?」って思うことがいくつも出てきたんです。

データも見ずに提案する、その無責任さ

たとえばSEO対策
よく話を聞いてみると、この事業者さんのサービスって、そもそも「検索」してもらえないものだったんです。お客様が「自分に課題があること」に気づいていない層がターゲットだから。なのに…

「SEOって大事ですよね!」
…いや、検索されないものを上位表示させても意味なくないですか!?(笑)

CRMの話にしても…
この事業者さんのサービスって、一度お客様になってくれた方は、3年〜6年とずっとお付き合いが続く商品だったんです。
そりゃあ、リピート促進の仕組みは大切ですけど…
今の状況でそれって優先順位高いんですかね?

セミナー集客も同じ。
「そもそもターゲットの方って、オンラインセミナーに来てくれる層なんですか?」
「魅力的なコンテンツを継続的に作れる体制あります?」

…という基本的な疑問に応えられない提案だった。

正直、引きましたね。

これって、コンサル側が「自分のサービスの引き出し」の中だけで考えちゃってるときによく起こる現象。
相手の事業をちゃんと理解しようともせず、自分の持ってるサービスを無理やり当てはめて…要は「お金ください」って言ってるだけの提案。。。

「それ、いまの御社に必要ないですね」と言ってくれる人

提案自体に”GIVE”の要素がない。
そりゃ成約しないよね…

実は先日、この事業者さんに「SEOはいらないですね」って率直にお伝えしたんです。
GAのデータを見ながら「検索需要がほぼないので、ここにコストをかけるのは優先順位が低いと思います」って。

そしたら
「やっと本音で話してくれる人に出会えた」という反応。

これって、考えてみれば当たり前なんですよね。

必要のないものを「必要です」って言われても、
事業主の方だって気づいてる。
むしろ、そういう無理筋な提案をされると、他の提案まで疑っちゃう。

本当は、相手にとって最適な提案をすること。
それが自分の売上につながらなくても、正直に「それは違う方向かもしれません」って伝えること。

実はそれが、コンサルタントにとっても最善の道のはずなんですよね。

正直に話すことが、結果的に信頼を生む

「今はそこじゃないですね」
「その順番は違うと思います」
「うちのサービスは必要ないかもしれません」

こういう率直な会話ができる関係性を築けたとき、
不思議とお客様から次の相談が来るようになる。

なぜか?
その正直な姿勢が「この人ならホントに効果がある提案をしてくれる」という信頼につながるから。

結果的に、これがコンサルタントと事業者の双方にとって最高のWIN-WINな関係を築ける道筋。中長期で見れば、それが一番の収益にもつながる。

違和感の正体は、きっと本質に近い

おかげさまで、こういう状況で僕に話が回ってくることも増えていますが
正直、フクザツな気持ち。

もっとまともなコンサル会社が増えれば、
日本の企業ってもっと良くなるはずなのに…

だから、今日はあえて書かせていただきました。

「なんか違うな…」
その感覚、大切にしてください。
きっと、あなたの直感は正しいはずです。

次回は、実際にどんな改善ができたのか、具体的な事例をお話しできればと思います。

あ、そうそう。
コンサルを選ぶ時のチェックポイントとか、まとめておいた方がいいですかね?
需要ありそうだったら、また記事にしますので、コメントで教えてください!

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました!