採用で失敗し続ける老舗企業の共通点
先日、採用で苦戦している老舗企業の経営者から相談を受けました。
年間500万円以上を人材採用に投じているのに、
望む人材がまったく来てくれない。。。
大手求人サービスに広告を出しても申し込みはゼロ。
SNSを活用した採用も試したけれど、
フォロワーを集めた後どうすればいいかわからない。
こんな状況が続いているそうです。
実は私も、似たような相談を
何度も受けてきました。
御社でも、心当たりはありませんか?
500万円かけても成果が出ない理由
詳しく話を聞いてみると、
ある共通点が見えてきたんです。
1つ1つの施策が少しずつ間違っている。
その上、それぞれの施策が「点」でしか考えられていない。
線として繋がっていないし、
面として展開できていない。。。
これ、実は老舗企業でよく見かける光景なんですね。
老舗企業の経営者の方って、
やはり実績のある大手企業なら安心だと
考えられることが多いんですね。
「名前のある会社なら、きっと良い提案をしてくれるはず」
その期待感、すごくわかります。
でも現実は。。。
大手企業の提案どおりに
何十万円、何百万円という費用を投じても、
思うような成果が出ない。
この矛盾、なぜ起きるんでしょうか?
大手企業の提案の裏側で起きていること
実は、こんな事情があるんです。
大手企業の営業担当って、
大学を出て数年レベルの若い人材がほとんど。
彼らは一生懸命なんですが、
事業の本質を深く理解する前に、
社内で教えられた営業トークを
そのまま話していることが多いんですね。
老舗企業の100年の歴史や、
地域に根ざした事業の特性、
職人さんたちの想い。。。
そういったものをすべて理解した上で
最適な提案をするって、
正直、かなり難しいと思うんです。
結果として、老舗企業の皆様は
施策どうしの繋がりとか、
成果を出すために必要な方程式を
理解できないまま、お金だけ払う状態に。。。
「提案どおりにやったのに、なぜ?」
この疑問だけが残り、
次の施策に手を出してしまう。
私も、こんな状況を
幾度となく見てきて、
本当に残念だなーと感じています。
「6回の法則」が教えてくれること
ここで、ちょっと考えてみたいことがあります。
「人は同じことを6回言われないと覚えない」
この言葉、聞いたことありませんか?
これを採用に当てはめると、
どうなるでしょうか。。。
求人広告を見た → 1回の接触
それで終わり。
SNSでフォロワーになった → 1回の接触
その後、音沙汰なし。
採用サイトを見た → 1回の接触
それっきり。
1回しか接触できていないんですね。
ということは。。。
残念ながら、9割がた記憶に残らない。
せっかくの投資が、
もったいないと思いませんか?
プロセスで考えると見えてくるもの
でも、発想を変えてみると
違う景色が見えてきます。
施策が単独で効果を発揮することって、
実はほとんどないんですね。
いくつもの施策を繋げていく方が、
はるかに再現性が高く、
効果を出すことができる。
私はこれを「プロセス思考」と呼んでいます。
たとえば、こんな流れはどうでしょう
採用サイトを作るとします。
でも、作って終わりじゃなくて。。。
たどり着いてくれた人に
「もっと知りたい」と思ってもらえるように、
LINE公式アカウントへの登録を促してみる。
LINEでは、単なる業務連絡じゃなくて、
こんな情報を発信してみる:
- 「今日は〇〇さんの誕生日でした!」
- 「新入社員の△△さん、初めて一人で仕事を完成させました」
- 「創業当時のこんなエピソードがあるんです」
人間味のある会社の姿を
少しずつ伝えていく。
1回の接触が、2回、3回。。。6回と増えていく。
そうすると、御社のことを
「あ、あの会社ね」と覚えてもらえる。
親近感も湧いてくる。
これが、プロセスで考えるということなんです。
今ある施策を活かすために
「なるほど、そういうことか。。。」
もしそう感じていただけたら、
一度、今実施している採用施策を
振り返ってみませんか?
求人広告、採用サイト、会社説明会、
SNS、人材紹介。。。
これらがバラバラの「点」に
なっていないでしょうか?
もしそうなら、
それぞれをどう繋げられるか、
一緒に考えてみましょう。
たとえば:
求人広告を見た人が
↓
採用サイトに来てくれて
↓
LINE登録してくれて
↓
継続的に情報を受け取ってくれて
↓
説明会に参加してくれて
↓
面接で会える
こんな流れを作れたら、
どうでしょうか?
同じ500万円の投資でも、
きっと違う結果が見えてくるはず。
一緒に、もう一度考えてみませんか
採用がうまくいかない。。。
この悩みを抱えている老舗企業は、
本当に多いんです。
でも、それは決して
御社に魅力がないからじゃない。
ただ、その魅力を伝える「プロセス」が
うまく設計できていないだけかもしれません。
「単一施策で終わらせない」
「施策どうしを繋げる」
この視点を持つだけで、
採用も、そして集客も、
きっと変わってくると思うんです。
御社の採用施策は、
今、どんな状態でしょうか?
もし「点」で終わっているなと感じたら、
「線」で繋げることから
始めてみませんか?
私も、同じような失敗を
これ以上見たくないんです。
老舗企業の素晴らしさが、
きちんと伝わる採用ができるように。
一緒に、考えていきましょう。