2026年4月8日 更新

採用でヨソと比べられた時…自社が選ばれるには?

Written By 甲斐慶彦 マーケター

採用でヨソと比べられた時…自社が選ばれるには?

以前、採用支援をしている中でこんなご相談がありました。

「先日応募がありまして、面接の手応えもよかったんです。うちに来てくれたらいいなと思っていたんですが、結局他の会社と比べた末に、うちは選ばれなかったようでした。おそらく家からの距離か、条件面か…。連絡が途絶えて、それきりです」

「いいな」と思った応募者に、辞退される…
なんともいえない悔しさというか残念な気持ちが湧いてくるものですよね。

補足として話すと…
この事業者さんの対応に問題があったわけではありませんし、求職者との相性が悪かったわけでもありません。それでも他社を選ばれてしまった。

今回はこの問題…
「他社と比べられたときに、自社が選ばれるには何ができるのか」
について考えてみたいと思います。

比べられること自体は、避けようがない

まず前提として、求職者が複数の会社を比較するのは当たり前のこと。
自分の生活がかかっている以上、当然ですし、人手不足が加速している売り手市場では「比較されて当たり前」というスタンスが正しいでしょう。

そして正直なところ、給与や福利厚生、職場までの距離といった条件面は、企業側でコントロールしにくい部分。ここで大手や好立地の企業と比べられると、どうしても分が悪い場面があります。

ただ、求職者の選び方をよく見てみると、厳密に比較している感じは見えません。
給与や福利厚生、年間休日日数等の数値化できるものは比較されるでしょうが、参考程度。数値にならない部分を「印象値」で職場を選んでいる傾向を強く感じます。

給与が数万円違うかどうかは比べやすいもの…。
でも「この会社で働きたいか」「自分に合いそうか」という判断は、面接でのやりとりや、企業の雰囲気から受けた印象で決まる部分が大きいわけです。

つまり、条件面では難しくても、
「印象値」の部分で選ばれる余地は大いにある、というのが私が多くの事業者さまを支援する中で感じるところです。

職場の「印象値」…どうやって上げる?

では面接に来てくれた求職者に、どうやれば好印象を持ってもらえるのか?
結論からいうと、最も効果的なのが企業側の「姿勢」を見直してみることです。

最も効果的なのは
面接の構図を変えること。

面接というもの自体「企業側が質問し、求職者が答える」という形式になりやすいのですが、その姿勢を変えることで求職者に与える印象を大きく変えられます。

今は売り手市場。求職者のほうが多いに選択肢がある状態です。
企業が求職者を見極めると同時に、求職者も企業を見極めている。

そうである以上は、面接のスタンスを「お互いのニーズに合うかどうか、一緒に確認していきましょうか」という共同作業に変える、というイメージです。

「擦り合わせ」のスタンスで何が変わるか

面接を共同作業として進めると、いくつかの変化が起きます。

まず、会社のスタンスとしてフェアで「自分の人生のことをきちんと考えてくれる会社」という好印象を抱いてもらいやすくなります。

そして、求職者が他にどんな基準で会社を選ぼうとしているのか、自然に聞き出しやすくなります。品定めの場では「他はどこを受けていますか?」という質問は詰問のように聞こえがちですが、お互いの状況を擦り合わせる流れの中では、ごく自然な会話として出てきます。

さらに、他の選択肢を聞けることで、「ということは、こういう部分を大切になさっているんですね」と、求職者の価値観を把握することにつながります。
すると何を重視して職場を選ぼうとしているのかが見えてくる…。

そして人は「自分の価値観を理解してもらえる場所で働きたい」と思うものです。
条件面で多少の差があったとしても、「この会社は自分のことをちゃんと見てくれた」「自分の考え方を理解してくれた」という実感は、印象値として強く残ります。

さらに、この姿勢で面接に臨むと、結果的にマッチしなかった場合でも、相手に悪い印象を残しません。「この会社は合わなかったけど、丁寧に向き合ってもらえた」と感じてもらえる。

求職者にとっても、自分の大切にしていることを言語化できた時間になれば、その面接は今後の転職活動にとっても意味のあるものになります。

選ばれなかった人も、お客様になるかもしれない

これは大手企業だと一般的ですが、地方の中小企業では見落とされがちな視点です。採用で出会った人は、入社しなかったとしてもその地域で生活し続ける人。そして、お客様になるかもしれない。知人に自社のことを話すかもしれない。

面接で受けた印象は、そのまま企業の評判の一部になります。
採用活動は、求人枠を埋める作業ではなく、企業が地域の中でどう見られるかに直結する活動でもあるわけです。

だからこそ、面接で「お互いにとって意味のある時間にする」という姿勢は、採用の成否を超えて、事業全体にとってプラスに働きます。

採用も「設計」しないと上手くいかない…

今回の話は、特別なテクニックや大きな投資が必要なものではありません。
面接に臨むスタンスを少し変えるだけで、求職者に届く印象は変わります。

条件面で他社に勝てないと感じている方ほど、この「印象値」の部分に目を向けてみてください。仲間として一緒に働きたいと思える方を迎えたいという想いがあるなら、あとはその想いが届く形を整えるだけです。

BeAuthでは、マーケティング支援に加えて採用支援も行っています。
「求人を出しているけど応募が来ない」「来ても選ばれない」といったお悩みがあれば、お気軽にご相談ください。

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