マーケティング会社が、なぜ採用支援を?
「マーケティング会社が採用の支援をしている」と聞くと、少し不思議に思われるかもしれません。
たしかに集客や売上の話と、人材採用の話は別の領域に見えますからね。
実際、多くのマーケティング会社は採用には関わりません。採用は採用の専門会社に、集客は集客の専門会社に。そう分けて考えるのが一般的です。
では、なぜ私たちが採用支援を行っているのか。その理由を率直にお話しします。
売上が伸びた先に待っていたのは「人が足りない」という壁
私はBeAuthを設立する前、ある老舗メーカーでマーケティングの実務を担当していました。
商品の打ち出し方を変え、販路を広げ、売上を2倍、3倍、4倍と伸ばしていく。その手応えを感じる中で、社内で持ち上がった次の問題が採用でした。
売上が伸びれば、当然、人手が必要になります。
でも当時、その会社では求人に数十万円をかけても応募がゼロという状態が続いていました。求人媒体に広告を出し、代理店に任せ、それでも人が来ない。事業は伸びているのに体制が追いつかない。これは経営にとって、かなり切実な問題です。
そこで、私が採用にも関わることになりました。
求人に「マーケティングの考え方」を持ち込んだら、状況が変わった
当時私は、採用の専門家ではありませんでしたが、やってみて気づいたことがあります。
求人で成果が出ない原因は、集客で成果が出ないときと構造がよく似ていたんです。
「誰に届けたいのか」が曖昧なまま、条件だけを並べた求人を出す。
「この会社で働く理由」が書かれていない。応募する側から見たとき、他の求人との違いがわからない。これは、商品やサービスの集客でも起きる、まったく同じ問題です。
であれば、やることも同じではないか。
届けたい相手を明確にする。その人に響く言葉で、この会社を選ぶ理由を伝える。マーケティングの基本的な考え方をそのまま求人に当てはめて、Indeedの募集文を書き直しました。
結果として、数万円のIndeed広告で必要な人材を獲得することができました。
数十万円かけて応募ゼロだった状態から、大幅にコストを下げながら採用に成功した。さらに言えば、そのとき書いた募集文はその後も社内で使い回され、以降その会社は人材採用で困らなくなったと聞いています。
採用とは「人を集めて、自社の魅力を伝えること」
この経験を通じて確信したのは、採用の本質は「人を集めて、自社の魅力を伝えること」だということです。
集客では当然のように行われている作業(ターゲットを設定し、その人の視点で訴求を考え、伝え方をテストして改善する)が、採用の現場ではほとんど行われていません。
多くの企業の求人票を見ると、書いてあるのは給与・勤務時間・休日・福利厚生といった「条件」ばかりです。もちろん条件は大切ですが、それだけでは「なぜこの会社で働くのか」は伝わりません。条件だけで比べられれば、資金力のある大手企業に勝てないのは当然です。
しかし、条件以外の部分…
たとえば職場の雰囲気、仕事のやりがい、一緒に働く人たちの人柄などにこそ、中小企業が選ばれる理由が眠っています。それを言語化して、届けるべき相手に届ける。これはまさにマーケティングの仕事です。
なぜ採用の専門会社ではなく、マーケティング会社なのか
ここまで読んで、「それなら採用に強い専門会社でもいいのでは?」と思われるかもしれません。
もちろん、採用の専門会社にしかできないこともあります。
大量採用の仕組みづくりや、人材紹介のネットワークなどは私たちの領域ではありません。
一方で、「自社の魅力を言語化して、届けるべき人に届ける」という部分に関しては、マーケティングを専門にしてきた人間の方が精度が高いと考えています。
私たちは日常的に「この商品は誰のためのもので、何が他と違うのか」を考え続けています。
この思考プロセスは、「この会社は誰にとって魅力的で、何が他社と違うのか」を考えることとまったく同じです。
そしてもうひとつ。
私たちはクライアントの事業全体を見ています。売上がどう伸びていて、どこに人が足りなくなりそうで、どんな人材が必要なのか。事業の文脈を理解したうえで採用を考えられることが、採用だけを切り出して請け負う会社とは異なる点だと思っています。
最後に
マーケティング会社が採用支援をやっている理由。
それは、集客と採用が本質的に同じプロセスだからです。そして、事業を伸ばすお手伝いをしている私たちにとって、採用は避けて通れないテーマだからです。
採用に関するご相談も、お気軽にお問い合わせください。